『にせ愛国者のゲーム』 2002年

〔最終更新日:2003年1月3日〕
……順次、学習につれて更新するため、
常に最新情報や出来事の起源が、網羅されているわけではありません。
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 この学習ノートは、年表形式になっています。
 30番地教会牧師の学習に伴い、順次更新されますので、常に発展途上中です。
 学習の進捗によっては、抜けもありますので、何卒ご了承ください。

2001年の年表 
2002年 1月  広島の国立原爆死没者追悼平和記念館の展示説明文。開設準備委員会が「誤った国策」の文案で合意。(朝日新聞2002年7月31日参照)
2月  小泉純一郎首相、有事法制の通常国会提出を言明。(朝日新聞2002年5月4日参照)
4月  有事法制関連3法案(武力攻撃事態対処〈包括〉法案、自衛隊法改悪案、安全保障会議設置法改悪案)、閣議決定。(朝日新聞2002年5月4日参照)
 10日、海上自衛隊の幹部が在日米海軍チャプリン司令官を訪ね、テロ特措法に基づく自衛艦の派遣の延長、およびイージス艦・P3C哨戒機のインド洋派遣を米側から要請するよう働きかける。(2002年5月5日発覚。5月朝日新聞2002年5月6日参照) 後日おこなわれた米からの派遣要請の裏側に、海自幹部の工作が存在していた。シビリアンコントロールから独走した自衛隊。驚くべき危険な事態である。
 16日、ワシントンで米側から日本に、イージス艦とP3Cの派遣要請、非公式に打診。
 21日、小泉首相、突然靖國神社を参拝。2002年は5−6月に日韓共催のワールドカップサッカー、9月の日中国交正常化30周年記念行事が控えているので、悪影響を懸念して早めた形。首相は参拝後、今年8月の参拝はしないと記者団に明言。(朝日新聞2002年4月22日参照)この国の首相は、こんなゴマカシが世の中で通用すると本気で思っているのだろうか。「私は何も本気で論議するつもりはありません」と行動で示しているようなものだ。この人こそ、「公」と「私」がわかっていないに違いない。きっと「公的」な立場を「私的」にこなしているつもりなのだろう。
 26日、第2次大戦中の中国人強制連行について、中国人15人が国と三井鉱山に総額3億4500万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁が三井鉱山に総額1億6500万円の支払を命じた。国に対しては「旧憲法下では国による個人の損害について、国家賠償の責任は認められない」と請求を棄却。(朝日新聞2002年4月27日参照)国のために個人も企業も使い捨てにされるということなのだろうか、この国の国家観は……
 26日、有事法制3法案の国会審議、始まる。(朝日新聞2002年4月27日参照)
 29日、ワシントンを訪ねた与党3党幹事長に、ウォルフビッツ国防副長官が派遣要請。日本側は否定的に反応。
6月  27日、防衛庁が、陸海空3自衛隊を、平時から統合して運用する権限を持つ組織を、統合幕僚会議の中に設置する方針を固める。年末までに最終案をまとめる予定。名称は「統合運用組織」となる見通し。従来の統合幕僚会議は、各自衛隊の幕僚監部の調整役であり、実際の指揮権はない。しかしこの「統合運用組織」ができれば、統合幕僚会議の議長が3自衛隊の部隊運用権限を持つことになる。これは大本営の復活ではないのか? 文民統制もあやうくなるのではないか? 恐ろしい決定である。
7月  9〜10日、18〜25日、8月12〜19日、20〜22日、アフガニスタンで軍事行動を続ける米軍を支援して、インド洋周辺で活動中の自衛艦を修理するため、防衛庁が民間技術者を合計12人派遣。2001年10月可決の「テロ対策特別措置法」が自衛隊を支援する民間人の派遣を想定していない。防衛庁の根拠は「防衛庁設置法」5条の「所掌事務に係る装備品、船舶、航空機および食糧その他の需品の調達、補給及び管理並びに役務の調達に関すること」。つまり平時の法的根拠で、戦時派遣中の自衛隊の支援に当たらせたことになる。そもそも、戦闘支援中の自衛隊に民間協力をさせた戦後初の事例となる。(朝日新聞2002年11月4日参照) 5月に新聞で報道されていながらの、確信犯か。
 21日、防衛庁と警察庁が、両庁発足以来初めての、治安出動を想定した自衛隊と警察による合同訓練を実施する方針を固める。早ければ、この夏にも自衛隊北部方面隊と北海道警による合同訓練を道内の自衛隊演習地で実施する予定。順次、全国で実施する計画。(産経新聞2002年7月22日)
 24日、福田康夫官房長官が、衆院有事法制特別委員会の質疑で、武力攻撃事態での国民の権利制限についての政府見解を示す。この中で、「思想、良心、信仰の自由が制約を受けることがありうる」として、思想や信仰を理由に自衛隊への協力を拒否することが認められないケースがあるという考えを明らかにする。「国および国民の安全を保つという高度の公共の福祉のため、合理的な範囲と判断される限りにおいては、その制限は憲法13条等に反するものではない」、「(思想、良心、信仰の自由については)内心の自由という場面にとどまる限り絶対的な保障である……外部的な行為がなされた場合には、それらの行為もそれ自体としては自由であるものの、公共の福祉による制約を受けることはあり得る」と明言。その制約がありうる「外部的な行為」の例として、3法案のうち「自衛隊法改正案」が定める物資の保管命令に対し、命令を受けた人が思想や信仰を理由として自衛隊に協力しないケースをあげた。また、「作戦行動の中で、教会や神社、仏閣の撤収や除去は可能か」という質問に対し、津野修内閣法制局長官が「根拠となる法律は必要だが、収用されることはありうる」と答えた。(5月の民主党前原誠司氏の要請にこたえたもの:朝日新聞2002年7月25日参照)信仰の自由に対する自由の侵害、良心的な戦争協力拒否への弾圧が、いよいよ始まったと言える。これからは本当に油断できない時代になる。自国政府に対して油断できないのだ。
 29日、秋に予定される臨時国会で有事関連3法案成立を図るため、内閣官房を中心に新たな推進体制をとることを決定。与党3党首会談でも、臨時国会成立の方針を確認。(朝日新聞2002年7月30日参照)
8月  1日、国立広島原爆死没者追悼平和記念館が開館。展示説明文には「誤った国策により犠牲となった多くの人々に思いを致しながら……」の言葉が記されている。(朝日新聞2002年7月31日参照)ただし、小泉純一郎首相は厚生省時代(1998年)建設には反対している。
 27日、東京地裁が731部隊の細菌兵器の使用事実を認める。中国人遺族ら180人が起こしていた訴訟の判決で。細菌戦の実施を認めたのは日本の裁判史上初めてで、「確認できない」との政府見解とは異なる。ただし、国家責任については日中平和友好条約で決着済として、賠償責任なし、とした。(朝日新聞2002年8月28日参照)浜秀樹・法務省民事訴務課長「主文を聞いた範囲では、国の主張が認められたと考える」との事。ということは、国としては、「やったかやらないか」よりも「賠償するかしないか」が問題だということか。それでは、中国人に対して「あいつらは金が欲しいだけだ」と言える義理ではないことになる。日本人が金を払いたくないだけなのだ。ここまで責任というものに無感覚になれるものだろうか。
9月  4日、海上自衛隊呉地方総監部(広島県呉市)所属の練習用護衛艦「あおくも」から、防衛庁の秘密文書「護衛艦隊電子戦準則」が紛失。戦闘下での交信方法や、妨害電波の出し方、また米軍との交信にも関わるマニュアル。(朝日新聞2002年9月5日)こんな自衛隊に逆らうこともできない有事法を作ろうとしているのだから、笑える。
10月  15日、北朝鮮より拉致被害者のうち5人が帰国。約25年ぶりの人も。しかし8人については死亡との発表。(Nikkei-Net 2002年10月15日参照)
 24日、政府は北朝鮮による拉致被害者で日本に帰国している5人につき、本人の意向に関わらず、このまま日本に永住させた上、北朝鮮に残した家族の早期帰国を北朝鮮に求める方針を決める。5人と家族の永住問題は、「国交正常化」交渉のなかで図られることになる。(朝日新聞2002年10月25日)??? 本人の意向に関わらず、というのが問題。すでにあちらで子どもをもうけ家族生活をしている人々を国の交渉のカードとして、本人の意志と関係なく拘束していいのか? これでは「逆拉致」ではないの? 要は家族を日本に呼び寄せるための人質でしょう?
11月  14日、中央教育審議会が遠山文部科学大臣に、教育基本法の見直し案を含む中間報告を提出。見直し案の具体的提示は1947年の制定以来初。素案段階で用いられていた「愛国心」の表現が消され、「国を愛する心、わが国の伝統・文化の尊重が、国家至上主義的な考え方や全体主義的なものになってはならない」と修正されている。その上で、日本人のアイデンティティ、公共性の涵養などを規定。また、家庭教育の重要性の強調、教員の使命感・責務・家庭や地域社会との連携も規定。宗教教育については今後の検討課題。(朝日新聞2002年11月15日参照)じっさい、日本の若者はあやまった自由観、あやまった個人主義で、とんでもないエゴイスト集団になっている。だから、公共性を育てたいというのはわかる。また、郷土や自民族を愛する心が大切ではないとは思わない。しかし、日本人を公共性のないエゴイスト集団にしたのは、現行の教育基本法ではない。むしろ現行の教育基本法のよいところも、実現されていないのが現状だ。それをあえて、基本法だけ改変したところで一体何が変わるのか、と疑問が付される。それでも基本法をいじろうというのだから、逆に中教審の国家主義的なマスターベーションだと言われるのだ。
 18日、福田赳夫官房長官の私的懇談会「追悼・平和祈念施設の在り方を考える懇談会」が、戦災による死没者ら戦争犠牲者を広く追悼する無宗教の国立の新施設を建設するよう提案する方針を決定。追悼の対象は、明治維新以降の戦争の死没者。ただし、国内・外、軍人・軍属・民間人、A級戦犯の取り扱いについては明言せず、追悼対象を特定化しない考え。靖國神社とは「対立したり矛盾したりはしない」と今井敬会長(経団連名誉会長)。自民党内には、「靖國が否定される」との反対論も。(毎日新聞2002年11月19日)妥協の産物という印象が強い。対象を特定化しないということで、靖國の問題を解決するように見せて、その問題についての論議を棚上げしているという気がする。靖國と対立も矛盾もしない、そのとおりである。靖國が否定されるわけが無い。靖國とは並存できる。反対論も茶番だ。
 29日、東京教育大学(現筑波大)名誉教授、家永三朗さんが死去。家永さんは、教科書検定を「表現の自由の侵害」「教育への国家の干渉」として憲法違反を主張し、32年間にわたり国と裁判で争った。89歳。(毎日新聞2002年12月2日)ひとつの時代が過ぎ去ってゆこうとしているという印象を持たされる。国が全体的に右傾化している時には、こういうニュースは心に暗い不吉な影を落とす。
12月  4日、政府がインド洋の米軍支援のため情報収集能力も迎撃性能も高いイージス艦を派遣することを決定。首相に要請した石破防衛庁長官は「集団的自衛権に抵触しない」との見解で、表向きの目的はローテーション。しかし、福田官房長官の会見では、イラク攻撃を支援する期待にも応える要素があることをほのめかされる。(朝日新聞2002年12月5日)
 6日、防衛庁が、米軍によるイラク攻撃の際、イラクがペルシャ湾に敷設する可能性のある機雷を除去するために、海上自衛隊の掃海艇の派遣を検討していることが判明。(朝日新聞2002年12月7日)
 17日、インド洋米軍支援のイージス艦出港。
 17日午前(現地時間16日午後)、石破茂防衛庁長官、ワシントン近郊の米ミサイル防衛庁を視察、ケイディシュ長官らに、ミサイル防衛について「開発・配備を視野に検討を進めたい」と述べる。現在、米国と共同で進めている「技術研究」から「開発・配備」へ格上げを検討する考え。同日午後にはラムズフェルド国防長官にも同様の考えを表明。日本では福田官房長官が「正確に聞いていない」と。(毎日新聞2002年12月18日)
 18日、福田官房長官の私的諮問機関「国際平和協力懇談会」(座長:明石康・元国連事務次長)が小泉首相に報告書を提出。国連決議に基づく多国籍軍を後方支援できる新法を検討するよう提案。「PKO参加5原則」の緩和も求めた。(毎日新聞2002年12月19日)報告書の大部分は紛争の発生防止や、紛争後の復興支援などで、日本ができることについてページがさかれているらしい。しかし、上記の分野では自衛隊のこれまでの範囲を越え出る面も大きく、米のイラク攻撃に対応しようとしている小泉政権に悪用されかねないという見方がある。
 28日、造船大手のユニバーサル造船が、製造元以外の造船会社としては初のイージス艦整備点検を受注したことが判明。定期検査費用は30〜40億円で収益向上と判断とのこと。これまでイージス艦の整備拠点は日本海側にはなかった。(朝日新聞2002年12月29日参照)
2003年の年表 


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